鵲の 渡せる橋に 置く霜の 白きを見れば 夜ぞ更けにける 大伴家持

 古歌の中には川を詠んだ歌が多く、僕はこの歌が何故か好きなのです。 ただ、この歌の題材として使われているのは、普段僕が追いかけている川ではなく、七夕伝説が題材ですから、厳密にいえば河川ではなく、天の川なのですが…。 そういえば今回は行けませんでしたが、大阪府枚方市や交野市周辺には天の川(淀川水系)という川が流れていたり、星ケ丘という地名があったり、織姫をまつる機物(はたもの)神社など、七夕や星にちなんだ地名や伝承が点在しているのです。 そのこともあり、この地域を走る京阪電車でも七夕の季節には各駅に短冊を飾ったり、さらには交野線に直通するK特急の愛称が「おりひめ」だったり、交野線から天満橋まで平日の朝運転される準急には「ひこぼし」という愛称が付けられております。 僕はそんな京阪電車の取り組みというのか、企業スタイルが大好きで、沿線地域を大切にする心、如何に利用客に楽しく乗ってもらえるかを常に考えていると思うのです。 京阪電車の場合、京阪間の競争となれば阪急やJRにスピードでは勝てませんが、でもサービス面では好勝負、いや、京阪電車の方が勝っていると思うのです。 話は横道に逸れましたが、JR東海道本線柏原駅近くに水源があり、醒ヶ井駅近くを流れ、米原市で琵琶湖に注がれる「天野川」という川も流れておりますが、こちらはどうやら七夕伝説はありそうもないです。でも、やはり名前を見れば七夕を連想しますので、何かそういうのって素敵ですよね。